2021年8月16日月曜日

行事にばかり熱心になる教師

 行事にばかり熱心になる教師がいる。

というか,行事を重視しない教員は少ない。多かれ少なかれ,普段の授業よりも行事を重視する教員は多い。


なぜか。

それは親からの評価に直結するからである。



例えば卒業生を送る会的な行事。

これは,卒業式のように公式な(?)行事ではなく,あくまで特別活動として,ちょっと大きめのお楽しみ会として開催されるものである。

もちろん,カリキュラム上やらなくても全く問題ない行事である。

しかしながら,何時間も授業をつぶして,子供たちを練習させることも少なくない。子供は,教師が決めたものをやらされるだけなので,何も面白くないし学びにもならない。


卒業生を送る会のような行事には,保護者が見学できるように席を設けることも多い。

そこで,保護者が感心するような出し物をすることで,それを指導した教師は,アイディアマンで力のある教師ということになる。

保護者の感情に直接訴えて,面白いとかかわいいとかいう気持ちにさせること,つまりは「快」を引き起こすことによって比較的簡単に保護者からの評価を得られる。

これをベテラン教師はよく知っている。


それでも,子供にどんな成長があるか,教育的価値はあるのか,ということも両立しようとすればまあ良いが,どう見られているかということばかり気にする例が多い。

だから,完全に教師主導になる。子供は言われたことをやるだけだ。本質的にそんなことは楽しくないし,やる気にもならないので,それをどうにかこうにか理由をつけてやらせる教師が良い教師ということになる。

「卒業生に感謝の気持ちを示すためだ!」とかね。


さらにいうと,行事をパッと見て華やかにするというのは,経験的に蓄積されていくものなので,ベテランにとって有利に働く。身も蓋もない言い方をすれば,教師の実力にあまり関係なくコピペでもできるのだ。一方で,日々の授業で良い結果を出すことは,なかなかコピペできるものではない。


私の勤務していた学校では,保護者が卒業生を送る会の席取りを巡ってクレームを入れてくるということが毎年のことであった。やれやれ。


保護者の方も,自分が面白いことが子供にとって良いことであるとは限らないということを理解してほしいと思うが,まあ教育のプロではないので仕方ないこともある。

やはり自制すべきは教員の方である。


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